食とコミュニケーション
先日韓国から夫の家族が来日し、初めて私の実家へ連れて行きました。着いたらまず寿司を食べに行き、その後実家でお茶を飲みながら数時間談笑し、夕方には早めの夕食(和食コース)をいただいて東京へ戻る、という母プランの実家ツアー。
韓国の家族はみんなおしゃべりでスキンシップも大好きなラテン系。食事の時も会話をしながらワイワイ食べる人たちです。ところがとっても楽しみにしていた実家ツアーでは、食事中やたらに静か。家でお茶を飲んでいる時はソファーでイビキをかくくらいリラックスしていたのに、食事に限ってなぜか緊張気味でした。
別の日、皆でしゃぶしゃぶを食べに行きました。1つの鍋を囲んで、肉をしゃぶしゃぶして食べるスタイルはどこか韓国料理にも似ています。あれ取って、これ取って、あれも食べろ、これも食べろ、と終始賑やか。韓国ではいつもこの状況なのです。
つまり食事のスタイルで、その場の雰囲気やコミュニケーションは凄く変わるんだな〜としみじみ感じました。
寿司も和食も、1人分が美しく盛りつけられて配膳されるので、まさに己と食の対峙。その間にコミュニケーションが生まれていたわけです。だから韓国の家族は、その対峙から飛び出してワイワイしていいのかどうか戸惑ってしまったのでしょう。
翻って私は食事しながら会話するのが苦手なので、ワイワイしながら食べたい時は、大皿つつき合う料理にすればいいのだと思いましたとさ。