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VRの可能性について〜Björk Digitalを体験して思うこと

Jul.10.2016

ビョークの来日とDJパフォーマンスも話題になったBjörk Digitalが日本未来科学館で開催中。今年に入ってから特にVR市場の活発な動きは気になっていたので体験しに行ってきました。
Björk Digital ―音楽のVR・18日間の実験 Björk Digitalでは3つのVRコンテンツが用意されており、その3つを鑑賞するとVRの様々な可能性を考える切っ掛けになっている、というところが個人的にさすがビョーク、と関心しきりのポイントでした。

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360°映像体験というと、なんとなく壮大な風景とかモデルルームのような、広い空間を見渡せる機能に長けているのかと思いきや、至近距離の表現こそ新しい映像体験があったというのが大きな学び。ハグできる距離にあたかもビョークがいるような、そんな体験。

それからVR内でどのように時間を過ごすかは自分で選択できるので、いくつかの選択肢を考慮して設計するという点がコンテンツ制作側として今までになかった要素だと思います。私はビョークの歌を聞きながら、ビョークに背を向けて何もない静かな空間をぼんやり見つめたくなったりもしました。

あの重苦しいヘッドギアと鑑賞中のシュールな姿からは想像もつかなかったけれど、意外にも非常に癒やし効果が高いというのが驚き。もちろん鑑賞するコンテンツによるのですが、VRで癒やしを得ることができるのは大きな発見。ビョークの3作品を観終わった後はスッキリしてストレスが軽減された気分に。医療や福祉への活用が期待されているのも頷けました。

VRの今後をいくつか予想してみます。
❏VR体験シアターができる
VRイベントは、会場や誘導などVR装着時以外がどうしても微妙な雰囲気になりがちなので、おしゃれにVRを楽しめるようなVR体験専用のシアターが求められそう。1人ずつ革張りのブースで仕切るとか。一家に一台などVRが広く普及するまではこういった場所が欲しいところ。

❏映像カメラマンの仕事が減る!?
VRの中だとカメラワークの良し悪しが作品の良し悪しに直結しない印象。360°見渡せちゃうからカメラワークもクソもないと言いますか。。なのでVRの普及によってカメラマンの仕事が増えることはないかもしれませんが、企画演出のニーズは増えるはずなので、企画ができてカメラも使えるという人材は重要になって来る気がします。
(追記:VFXなどポストプロダクションのニーズはますます増加ですね)

❏VR×AIで死んだ人がよみがるなんてことも可能..?
発展途上の現在のVR端末でさえ、その風景の中に実際に自分が立っているような感覚や、すぐ側に本当に人がいるような感覚を強く与えられます。この視覚効果に人工知能を組み合わせたら、恐ろしいほどあらゆることができてしまいそう。例えば生前に自分の映像を撮影しておき、自分の会話の癖などをAIにプログラムしておいたら、死んだ後も仮想現実の中で自分が誰かと会話することもできるでしょう。残された家族が寂しくないように、仮想現実の自分を作るサービスなんていうのも始まりそう。倫理的に是非が問われるものも数多く登場するのでは?と思いました。

❏女性にやさしいヘッドギアの開発を
これは予想というより希望ですが、ヘッドギアの装着感は、フルフェイスのヘルメットを被った時くらいのグチャグチャ感。おでこから後頭部にかけてベルトがあるので、キレイに結わえた髪やトップにボリュームを出したヘアセットは台無し。眉毛は消えるし頬回りのファンデやチークは取れます。そのくらい気にしない女性もいるでしょうが、女性向けサービスのプロモーションでは採用しにくいよね。

こんな感じですが、VR気になる〜という方、Björk Digital ―音楽のVR・18日間の実験はおすすめなので、ぜひ。
まとめると、個人的にはエンタメよりも癒やしという点に注目し、VRの活用を考えて行きたいと思いました。

補足:私は酔いやすいので酔い止めを飲んで観賞しました。酔わないVRの研究開発は大きな課題だとは思います。

Mutsumi Lee

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食とコミュニケーション

Jul.04.2016

先日韓国から夫の家族が来日し、初めて私の実家へ連れて行きました。着いたらまず寿司を食べに行き、その後実家でお茶を飲みながら数時間談笑し、夕方には早めの夕食(和食コース)をいただいて東京へ戻る、という母プランの実家ツアー。

韓国の家族はみんなおしゃべりでスキンシップも大好きなラテン系。食事の時も会話をしながらワイワイ食べる人たちです。ところがとっても楽しみにしていた実家ツアーでは、食事中やたらに静か。家でお茶を飲んでいる時はソファーでイビキをかくくらいリラックスしていたのに、食事に限ってなぜか緊張気味でした。

別の日、皆でしゃぶしゃぶを食べに行きました。1つの鍋を囲んで、肉をしゃぶしゃぶして食べるスタイルはどこか韓国料理にも似ています。あれ取って、これ取って、あれも食べろ、これも食べろ、と終始賑やか。韓国ではいつもこの状況なのです。

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つまり食事のスタイルで、その場の雰囲気やコミュニケーションは凄く変わるんだな〜としみじみ感じました。

寿司も和食も、1人分が美しく盛りつけられて配膳されるので、まさに己と食の対峙。その間にコミュニケーションが生まれていたわけです。だから韓国の家族は、その対峙から飛び出してワイワイしていいのかどうか戸惑ってしまったのでしょう。

翻って私は食事しながら会話するのが苦手なので、ワイワイしながら食べたい時は、大皿つつき合う料理にすればいいのだと思いましたとさ。

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お腹パーマと水玉子。そして悲盡悲來

Sep.26.2014

弊社イ・インチョル監督と話していると「言葉」というものに対する才能は、母語かどうかは関係ないものだと思い知らされます。

監督は日本に住んで約6年。たった6年。

来日当時日本語はまったく話せなかったそうですが、現在はよく聞かないとネイティブと差がわからないレベルにまでなっています。

しかし私が本当に感銘したのは外国語習得のスピードではなく、言葉の才能は言語を超えるということです。

言語を超えた言葉の才能を感じるインチョル語録をいくつかご紹介しましょう。

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「お腹パーマ」
癖っ毛の意味。お母さんのお腹でパーマがかかるから。

「水玉子」
しゃぼん玉をいう日本語の代わりに出てきた水玉子。たしかに水のタマゴだわ。そしてなんか綺麗。

「眠りに酔う」
インチョルは酒に酔わずに眠りに酔います

「作品の自殺」
アーティストが引退する最後の作品という意味

「アイスクリームはお腹の中にいれて持って帰る」
コンビニで立ち食いしてくるという意味

「麺をワクワク食べればストレスを解決してくれる」
ストレス発散のためにラーメンが食べたいつぶやき

「冷静は今夜捨てて、明日の朝拾えばいい」
ドラマチックな場面の決めゼリフ的な

こんな感じで、同じ日本語でもそういう表現があるんだなあと日々面白く聞いています。

「言葉」というものは「思考」から出るものだから、彼の思考はやはり表現者、アーティストなのでしょう。

彼の母語、韓国語でどんな表現をするのか私も理解してみたいものです…(未だにアニョハセヨレベル)

さてそんなインチョル監督は、ただいまシナリオ執筆の大詰めに入っています。

そのタイトルは「悲盡悲來」

中国に「興盡悲來」ということわざがあり「楽しいことの後には悲しいことがやってくる」という意味だそうです。

それをもじった「悲盡悲來」は悲しいことの後には悲しいことがやってくるというもの。

どこかしら因果応報というニュアンスも感じ取れるような言葉ですね。

そしてなんと「悲盡悲來」はシナリオを無料公開する予定です!

私もじらされながら毎日少しずつ話しの続きを読ませてもらえる日々。

連載小説の原稿を待つ編集者はこんな気分なのかな。

早くエンディングが知りたくてウズウズ。

近日中にブログでお披露目できる予定なので、お楽しみに!

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素敵なおしり

Jul.24.2014

先日のカンヌ〜バルセロナ出張では映画祭参加の他に、いくつかのミッションがありました。
その1つが、アート作品を探すこと。
ピカソが晩年過ごした街、ムージャンで見つけた素敵なおしりとシャンデリア。
ホワイトとシルバーのアクリル絵の具で描かれた、モダンで無造作な感じがとても気に入りました。

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art

ちなみにムージャンは、カンヌから車で30分弱の小さな村。リゾートにも近く小高い山の上にある立地から、ピカソを初め、イヴ・サンローランやカトリーヌ・ドヌーブ、ジャン・コクトーなど多くの著名人がここで過ごしたり、別荘を構えたりしたそうな。

歩いて15分ほどで一回りできてしまう小さな集落に、たくさんのギャラリーとレストランがあります。有名なシェフがムージャンにレストランをオープンさせたことをきっかけに、彼を慕って料理人が集まったとか。
確かにフランスで食べたステーキでは、ここが一番でした。
steak_mujan

コート・ダジュールに訪れることがあったら、アート散策にムージャンに立ち寄るのもおすすめです。

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【まめちしき】国保や健保でも海外医療費が出る

Jun.10.2014

海外にいくときに、旅行保険に入ったり、クレジットカードで航空券を買って付帯の海外保険を利用したりするのは一般的ですが、国保や健保でも海外で医療を受けた際の費用の一部が負担されるのしってますか?
この制度使わなきゃ損ですよね!もちろん医療を受けずに帰国するのが何よりですが、万が一の時は助かります。

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渋谷区の国保では、指定用紙に現地の病院で記入してもらう必要があります。
我が家では、予め用紙をプリントして常にスーツケースに入れていますよ!

◆参考リンク
国民健康保険における海外医療制度のお知らせ
健保海外医療費
渋谷区海外診療内容明細書
渋谷区海外領収内容明細書

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セルビア洪水

Jun.08.2014

大変なことになってますね。募金はここから、好きな方法を選べますよ。

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セルビア洪水

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フィリピン滞在メモ

May.06.2014

4月5日〜5月9日までセブシティに滞在。目的は社員研修で英会話集中訓練。学校はこちら

◆フィリピンでの生活について
・4〜5月のセブに関しては気候は穏やか。4月は曇りがちで5月に近づくにつれて晴れ間が増え気温も上がっている感じ。滞在中雨は3,4回夕方一時的に降ったくらい。
・外国人の移動手段は基本的にタクシー。初乗り40ペソ。(現在レートは1ペソ2.3円くらい)
・地元民の移動手段はジプニーという乗り合いバン。1乗車8ペソ。行き先も乗り方も分かりにくいので上級者向け。
・ファーストフードにはライスセットが必ずある。マックもケンタッキーもご飯付き。

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・ノンシュガーのアイスコーヒーを頼んでもガムシロップは入っている。(スタバ系の高級カフェやホテルはアイスアメリカーノあり)
・野菜があまり好きではないらしい。砂糖と肉を使ったメニューが多い。そのせいもあるのか平均寿命は68歳程度。
・歌をうたうことが大好き。
・ほとんどのお店には銃を携帯したガードマンがいる。
・タイようなイメージで、商店街をブラブラしたり屋台で食事をしたり、というような雰囲気はほとんどない。
・バックパッカーが少ない。(今回は見かけていない)
・映画に字幕がない。
・電気代が高い。
・電化製品が壊れやすい。
・富裕層、中間層、貧困層の割合が実感として分かりにくい。マクドナルドのようなファーストフードもローカルな食事よりは高い。フィリピンでは平均月1万円ほどの所得の人が30%程度締めるらしいが、月1万円の給料で200円のコーヒーは気軽に飲めないだろう。セブにいくつかある巨大なショッピングモールは地元民で賑わっているが、フィリピンの平均所得からすると高価なものが多いと思う。セブシティという土地柄高所得者が多いのか、所得が多い人が行く場所にしかいっていないのか(それにしてはモールには人が多い)、この程度の滞在ではわからなかった。
・ネットは事前にリサーチと準備をしていけばそれほど不便はない。遅くても全く使えないことはなかった。日本からレンタルしたwifiは3Gだが、フィリピンで購入すると4Gが使えるらしい。sim+ロードカード(プリペイド)を購入して使用。
・7000千以上もの島があるので、島によって人や街の雰囲気も違うと思う。日本人がオーナーのカオハガン島は素朴でのんびり、キラキラした小さな宝石のようなところ。コロン島は幻想的で美しい景色が印象的な場所だった。
・働く女性が多く、シングルマザーも少なくない。子供が働き、早くから親を養う意識が強い印象。家族と過ごすことを大切にし、家族のために生きることが人生の目標となる若者も少なくない。レストランのメニューはほとんどがファミリーサイズ。2人で行っても不便を感じた。
・新築マンションは200万円程度で購入できる。
・ビジネスをするには現地パートナーが必要。
・35歳以上ならリタイアメントビザが取得できる。
・滞在中に、先生の友人の警察官が、マフィアとのドラッグ闘争の銃撃戦で撃たれた。1ヶ月程度で日本人や韓国人の殺人も何件かあり、治安はいいとは言えない。※とはいえ、常識的な行動をして気をつければ問題ない。日本のようにひとりで夜外出できる国のほうが珍しいんだろうな。

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